2009年10月5日月曜日


革製品の思い出。私が6歳のとき、父が米国出張のおみやげに革のポシェットをくれました。それはとても小さなものでしたが わたしの記憶の中で一番最初のレザーバッグでした。とても不思議なにおい。桃のように新鮮な表面にはたくさん規則的に穴があいていてそれが模様のようで美しかった。今思うとそれはナチュラルピッグスキンかもしれません。それは外国のかおりがした。そして私以外、誰も持っていなかった。初めて感じた優越感だったのでしょう。とても気に入り毎日持ち歩いて雨に濡れ、ブランコに引っかかり、柔らかい革紐が切れかかり、革にはしっかり染みが出来てしまった。これはまずいと途中使うのをやめてしまった。
しかし、それがどこへいったのか、どうしたのかは忘れてしまいましたが そのビロードのような優しい手触りを思い出すと、とても優しい気持ちになれるのです。

今は亡き父との数少ない思い出ですが、その手触りをたぐり寄せるために、レザーを愛しているのかもしれません。

0 件のコメント: